by chance or by design？

今日のby chance? or by design?はキツツキです。
もし人間が、80Gから100Gの重力加速度を受けたら、脳しんとうを起こしてしまいます。
キツツキは、1秒間に22回ものスピードで木をつつくことができますが、その時の重力加速度は、なんと1200G！。
研究により、キツツキには衝撃を吸収する４つの特徴があることが分かりました。

1,　強くて弾力性のあるくちばし。
2,　舌骨（ぜっこつ）ー骨と伸縮性のある組織でできており、頭蓋骨を取り囲むように伸びている。
3,　頭蓋骨のスポンジ状の部分
4,　髄液の流れる、頭蓋骨と脳の間が非常に狭い。

こうした構造によって衝撃が吸収されるので、木をつついた後、頭痛やめまいに悩まされているキツツキを見かけることはありません。

研究者たちはキツツキの頭からヒントを得て、6万Gの衝撃にも耐える容器を作りました。
これを応用すれば、様々な製品の開発につながるに違いありません。
たとえば、現在のフライトレコーダーは1000Gの衝撃にしか耐えられませんが、もっと丈夫なフライトレコーダーがうまれるかもしれません。
英国クランフィールド大学の技師キム　ブラックバーンは、その衝撃吸収システムを「克服不可能に思える難題を解決している、非常に高度な構造物」と言い表しました。

豊田　稔